いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。
先週は、塾で教育面談があり、保護者の皆さまといろいろなお話をすることができました。
どのご家庭も「子どもの頑張りをサポートしたい」という思いが強く、こちらも改めて身が引き締まる思いです。
その中で特に多かったのが、
「スマホの使い過ぎが気になる」
「覚えたことをすぐ忘れてしまう」
「集中力が続かないように感じる」
という相談でした。
実はこれらは、すべて“スマホと脳の関係”が深くかかわっている可能性があります。

今回から3回シリーズで、
- スマホが脳に与える影響
- 学力低下との関係
- ご家庭でできる対策
についてお伝えしていきます。
まず第1回は、スマホが子どもの脳にどう影響するのかについて、わかりやすく解説します。
スマホが脳に与える最大の問題は「注意力の分散」
スマホを使っているとき、子どもの脳は常に
- 通知
- SNSの更新
- 動画の刺激
- ゲームの光や音
といった“強い刺激”にさらされています。
この状態が続くと、脳は
「ひとつのことに集中し続ける」ことが難しくなる
という性質を持つようになります。
その結果、
- 授業中に話が頭に入らない
- 宿題に取り組んでも数分で気が散る
- 問題文を最後まで丁寧に読めない
といった症状が表れやすくなります。
「落ち着きがない」「なんだか集中できていない」
保護者が感じる“ちょっとした違和感”は、実は脳がSOSを出しているサインかもしれません。
“スマホ脳”が引き起こす記憶力の低下
スマホで短い動画や情報をテンポよく消費していると、脳は
“浅く・速く処理するクセ”
がついていきます。
ところが、勉強で求められるのは
“ゆっくり・じっくり・深く考える力”。
両者の方向が違うため、スマホの使い過ぎは次のような影響を与えます。
- 単語を覚えても次の日には忘れている
- 同じ計算ミスを繰り返す
- 長文を読んでも内容が頭に残らない
STEP ONEの教室でも、
「暗記が続かない」「読み終えたのに覚えていない」
という生徒が以前より明らかに増えています。
もちろん、本人の努力不足ではなく、
脳が“記憶しづらい状態”になっている
ケースが多いのです。
スマホは“使っていない時間”にも脳を占領する
スマホの厄介な特徴は、
手に持っていない時間でも脳に影響を与えてしまうことです。
机に向かって勉強していても、
「通知きてるかな…」
「あとで動画見ようかな…」
など、頭の片隅でスマホのことを考えているだけで、脳は集中モードに切り替わりません。
心理学ではこの状態を
「注意の残余」
と言います。
スマホが近くにあるだけで、脳は“いつでもスマホに戻れる準備”をし続けてしまい、
学習に使える集中力が削られてしまうのです。
中学生の脳は大人よりもスマホの影響を受けやすい
思春期の脳は、まだ自制心を司る前頭前野の発達が未熟です。
そのため、
- 「やめたいのにやめられない」
- 「気づけば2時間経っていた」
- 「スマホがないと落ち着かない」
といった状態になりやすいのです。
これは意思の弱さではなく、
脳の成長段階上、仕方のないことです。
しかし、その影響で
- 勉強時間の減少
- 睡眠不足
- 授業での集中力低下
といった“学力低下につながる連鎖”が起こることも事実です。
だからこそ、“脳に優しい学習環境”が必要
ご家庭で「スマホをやめなさい!」と言っても、
誘惑のある環境では子ども自身もコントロールしづらいものです。
大切なのは、
スマホから距離を置ける環境を用意すること。
STEP ONEでは、
- 学習中はスマホを手放す
- 余計な刺激を排除した空間で学ぶ
- 自然と集中モードに入れる環境づくり
を徹底しています。
場所を変えるだけで、
集中力が見違えるほど改善する生徒も多くいます。
まとめ:スマホは便利。でも距離感が大切
スマホは生活に不可欠なツールですが、
使い方を間違えると、子どもの脳に大きな負担を与えてしまいます。
- 注意力が散漫になる
- 記憶が定着しにくい
- 触っていないときも脳がスマホを意識してしまう
- 思春期の脳は特に影響を受けやすい
これらを理解した上で、
これからどうスマホと付き合っていくかを考えていくことが大切です。
次回は、
「スマホの使い過ぎは学力低下を招く?――研究データが示す驚きの事実」
について詳しく解説します。
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