いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。伏見区醍醐の個別指導塾STEP ONEです。
先日、全国学力・学習状況調査の結果を伝える新聞記事で、
「SNSや動画を見る時間が長い子どもほど、学力が低い傾向にある」
という内容が取り上げられました。
この記事をご覧になり、
「うちの子は毎日スマホを見ているけれど、大丈夫だろうか」
「やはりスマホを取り上げた方がよいのではないか」
「SNSや動画を見ると、本当に学力が下がるのか」
と不安になった保護者の方も多いのではないでしょうか。
令和8年度の全国学力・学習状況調査は、小学6年生と中学3年生を対象に、国語、算数・数学、英語の教科調査と質問調査が行われました。全国平均に続き、8月3日には全国データに基づく分析結果が公表されています。
今回は、この結果をどのように受け止めればよいのか、考えてみたいと思います。
視聴時間が長い子ほど、正答率が低い傾向
今回の調査結果についての報道では、SNSや動画を見る時間が「30分未満」の子どもの平均正答率が最も高く、視聴時間が長くなるほど正答率が低くなる傾向が示されました。
また、1日に4時間以上視聴する子どもは、小学生で約12%、中学生で約18%おり、「30分未満」の子どもと比べ、各教科で12ポイント以上の差が見られたと報じられています。
12ポイントの差は、決して小さなものではありません。
たとえば、同じ50問のテストに単純に置き換えれば、およそ6問分の差に相当します。
もちろん、実際の全国学力調査をこのように単純に換算することはできません。しかし、SNSや動画の長時間視聴と学力との間に、無視できない関係が見られることは確かです。
「見たから下がった」とは断定できません
ここで注意したいことがあります。
今回の結果から分かるのは、
SNSや動画の視聴時間が長い子どもほど、正答率が低い傾向にあった
ということです。
しかし、
SNSや動画を見たことだけが原因で、学力が下がった
とまでは断定できません。
たとえば、長時間スマホを見ている子どもには、次のような生活が重なっている可能性があります。
- 家庭学習の時間が少ない
- 就寝時刻が遅い
- 睡眠時間が不足している
- 読書をする時間が少ない
- 家族と会話する時間が減っている
- 運動や外遊びの時間が少ない
- 学校の宿題を後回しにしている
つまり、問題はスマホそのものだけではありません。
SNSや動画によって、本来必要な生活や学習の時間が押し出されていないかを見る必要があります。
1日3時間なら、1か月で90時間
子どもがSNSや動画を1日3時間見ているとします。
1日だけなら、それほど長く感じないかもしれません。
しかし、30日間続けば、
3時間×30日=90時間
になります。
一方、毎日30分ずつ勉強した場合は、
30分×30日=15時間
です。
SNSや動画に使う90時間のうち、わずか6分の1を勉強に回すだけで、毎日30分の学習時間を確保できます。
時間は、目に見えないため、子ども自身もどれほど使っているかに気づいていないことがあります。
まずはスマホの利用時間を、親子で確認してみることが大切です。
スマホの後は、勉強を始めにくい
塾で子どもたちを見ていても、
「勉強する前に少しだけ動画を見る」
「ゲームを一回してから宿題をする」
という約束が、うまくいかないことがあります。
SNSや動画は、次々に新しい情報が表示されます。
一つの動画が終わると、すぐ次の動画が出てきます。ゲームにも、もう一回したくなる仕組みがあります。
そのため、「10分だけ」のつもりが、30分、1時間と延びてしまいます。
さらに、刺激の強い動画やゲームを見た直後は、教科書を読んだり、計算問題に取り組んだりすることを、退屈に感じやすくなります。
そこでおすすめしたいのが、
スマホの前に、するべきことを済ませる
という順番です。
たとえば、
「午前中の宿題が終わってから動画を見る」
「英単語を10個覚えてからゲームをする」
「塾の課題が終わったら自由時間にする」
と決めます。
「スマホを使ってはいけない」ではなく、使う順番を変えるのです。
「ながらスマホ」にも注意が必要です
スマホの使用時間がそれほど長くなくても、勉強中に何度もスマホを確認している場合があります。
- 通知が来るたびに画面を見る
- 勉強しながら動画を流す
- 友達とメッセージを送りながら宿題をする
- 分からない問題があるたびに検索する
このような状態では、机に1時間向かっていても、集中している時間は短くなります。
特に通知は、子どもの集中を何度も途切れさせます。
勉強中はスマホを机の上に置かず、別の部屋や家族の見える場所に置く方がよいでしょう。
完全禁止ではなく、親子でルールを
今回の結果を見て、
「今日からスマホは禁止です」
と決めたくなる保護者の方もおられるかもしれません。
しかし、中学生にとってスマホは、友達との連絡や学校からの情報確認などにも使われています。一方的に取り上げると、親子の対立が強くなることもあります。
まずは、次のような具体的な約束から始めてみてください。
- 食事中はスマホを触らない
- 勉強中は別の場所に置く
- 午前中の課題が終わるまでは使わない
- 夜は決めた時刻にリビングへ置く
- 1日の使用時間を親子で確認する
- 休日でも使用時間の上限を決める
ルールを守れなかったときも、すぐに怒るのではなく、
「なぜ守れなかったのか」
「どうすれば明日は守れるのか」
を一緒に考えることが大切です。
問題は、スマホを持っていることではありません
スマホは、正しく使えば便利な道具です。
調べ学習に使ったり、英語の発音を聞いたり、学習動画を見たりすることもできます。
問題なのは、スマホを持っていることではありません。
SNSや動画によって、睡眠、勉強、読書、運動、家族との会話など、子どもの成長に必要な時間が失われていないか
ということです。
全国学力調査の結果を、単に「スマホは悪い」と受け止めるのではなく、お子さまの毎日の時間の使い方を見直すきっかけにしていただきたいと思います。
伏見区醍醐の個別指導塾STEP ONEでは、教科の学習だけでなく、家庭学習の進め方や生活習慣についても、お子さまの状況に合わせて助言しています。
「スマホばかりで勉強を始めない」
「使用時間を減らしたいが、親子げんかになる」
「勉強する習慣をつけたい」
という場合は、LINEまたはお電話でお気軽にご相談ください。
次回は、全国学力調査の結果をもとに、なぜ今の子どもたちは「読む・考える・書く」ことを苦手とするのかについて考えます。