なぜ子どもたちは「読む・考える・書く」ことが苦手になっているのか?

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いつもブログを読んでいただき、ありがとうございます。伏見区醍醐の個別指導塾STEP ONEです。

前回は、全国学力調査で、SNSや動画を見る時間が長い子どもほど、平均正答率が低くなる傾向が見られたことについてお伝えしました。

 

しかし、子どもたちの学力を考えるとき、スマホの使用時間だけを問題にしても、本当の解決にはなりません。

今、学校や塾で多くの子どもを見ていると、特に気になるのが、

「読む」「考える」「書く」ことを苦手とする子どもが増えている

ということです。

 

計算方法や漢字を覚えていても、問題文の意味が分からない。
答えは出せても、なぜそうなるかを説明できない。
自分の考えを文章にまとめられない。

今回は、その背景について考えます。

 

問題文を最後まで読まない

 

子どもたちの答案を見ていると、問題の解き方を知らないのではなく、問題文を正確に読めていないために間違えていることがあります。

 

たとえば、

「最も適切なものを一つ選びなさい」

と書かれているのに、正しいと思ったものを二つ選ぶ。

「当てはまらないものを選びなさい」

という問題で、当てはまるものを選ぶ。

 

「理由も書きなさい」

とあるのに、答えだけを書く。

 

数学でも、

「整数で答えなさい」
「小数第2位を四捨五入しなさい」
「速さを求めなさい」

という条件を見落とすことがあります。

 

これは、単に不注意だけの問題ではありません。

文章を最後まで読み、条件を整理し、何を求められているかを確認する習慣が身についていないのです。

 

すぐに答えを知りたがる

 

分からない問題に出会ったとき、

「どう考えたらよいだろう」
「前に習ったことが使えないだろうか」

と考える前に、答えを見たり、スマホで検索したりする子どもがいます。

 

もちろん、分からないことを調べるのは大切です。

しかし、自分で考える時間を持たずに答えだけを知っても、本当の力にはなりません。

 

一度答えを見れば、

「分かった」
「できそう」

と感じます。

ところが、翌日同じような問題を出すと、解けないことがあります。

これは、「分かった」のではなく、答えを見て納得しただけだからです。

 

学力を伸ばすためには、

  1. まず自分で考える
  2. 分からない点をはっきりさせる
  3. 解説や説明を読む
  4. もう一度、自分の力で解く

という過程が必要です。

 

短い情報に慣れすぎている

 

SNSや動画では、短い時間で楽しめる情報が次々に流れてきます。

長い説明をじっくり読まなくても、映像や音声で内容が分かるものも多くあります。

 

その便利さに慣れすぎると、

  • 長い文章を読むのが面倒
  • 結論だけ早く知りたい
  • 途中の説明を飛ばしてしまう
  • 少し分かりにくいと見るのをやめる

という習慣がつくことがあります。

ところが、学校の教科書やテスト問題では、必要な情報が文章の中に書かれています。

 

特に国語だけでなく、数学、理科、社会、英語でも、文章を読む力が必要です。

数学の文章題が苦手な子どもも、計算ができないのではなく、問題文から必要な情報を取り出せていないことがあります。

 

「考える」とは、すぐに答えを出すことではありません

 

子どもに問題を出し、数秒後に答えが返ってこないと、

「分からないの?」
「こんな問題もできないの?」

と言ってしまうことがあります。

しかし、考えるためには時間が必要です。

 

問題文を読み、頭の中で情報を整理し、以前に学んだことと結びつけ、答えを組み立てる。

この作業は、すぐにはできません。

子どもが黙っている時間を、単に「何もしていない」と判断せず、少し待ってみることも大切です。

 

また、

「答えは何?」

と聞くだけでなく、

「どこまで分かった?」
「どの言葉が大切だと思う?」
「前に習った何が使えそう?」

と聞くことで、考えるきっかけを与えられます。

 

答えは分かっても、理由を説明できない

 

たとえば、算数で答えが「12」と分かっていても、

「なぜ12になるの?」

と尋ねると、説明できない子どもがいます。

 

国語でも、正しい選択肢を選べても、

「本文のどこを根拠に選んだの?」

と聞くと答えられないことがあります。

これは、直感や何となくで答えている可能性があります。

 

学校のテストでは、偶然正解することもあります。しかし、高校入試や学年が上がった後の学習では、考え方を説明する力が必要になります。

 

家庭でも、

「合っていたから終わり」

ではなく、

「どうしてそう考えたの?」
「どの文章から分かったの?」
「どんな式を使ったの?」

と、ときどき尋ねてみてください。

 

説明することで、子ども自身も、自分の理解が不十分なところに気づけます。

 

書くことを面倒がる

 

記述問題になると、急に空欄が増える子どももいます。

「頭の中では分かっている」
「書くのが面倒」
「何を書けばよいか分からない」

と言います。

 

しかし、頭の中で何となく分かっていることを、相手に伝わる文章にするには、多くの力が必要です。

  • 問われていることを理解する
  • 必要な情報を選ぶ
  • 順序を考える
  • 適切な言葉を使う
  • 文としてまとめる

書くことは、考えを整理する作業でもあります。

 

だからこそ、短い文からでも、書く習慣をつけることが大切です。

たとえば、

「今日分かったことを一文で書く」
「間違えた理由を書く」
「本やニュースの感想を二文で書く」

という練習なら、家庭でもできます。

 

読書だけですべてが解決するわけではありません

 

「読む力をつけるには、読書をさせればよい」

と言われることがあります。

もちろん、読書は大切です。

語彙が増え、さまざまな文章表現に触れ、長い文章を読むことにも慣れます。

 

しかし、本を読んでいるだけで、すべての学力が自然に伸びるわけではありません。

読んだ後に、

「どんな話だった?」
「一番心に残ったところは?」
「主人公はなぜそうしたと思う?」

と話すことで、内容を整理し、自分の言葉で表現する練習になります。

 

新聞記事や短いニュースでも構いません。

親子で一つの話題について話すことが、「読む・考える・伝える」練習になります。

 

間違いを避ける子どもたち

 

間違えることを極端に嫌がる子どもも増えています。

間違えそうな問題には手をつけない。
記述問題は空欄にする。
自信がないと「分からない」で終わらせる。

しかし、学習では、間違いは悪いことではありません。

 

間違えたからこそ、

「問題文の読み方が違っていた」
「公式を覚え間違えていた」
「計算の途中で符号を間違えた」

という弱点が見つかります。

 

大切なのは、間違えないことではなく、間違いから何を学ぶかです。

保護者の方も、点数だけを見るのではなく、

「どこで考え方が変わったの?」
「次は何に気をつける?」

と声をかけてみてください。

 

スマホだけを悪者にしないこと

 

子どもたちが「読む・考える・書く」ことを苦手とする背景には、スマホ以外にもさまざまな要因があります。

  • 読書や会話の時間が少ない
  • 答えを早く求められすぎる
  • 間違えることを怖がっている
  • 基礎的な語彙が不足している
  • 分からない内容を放置している
  • 家庭学習の習慣がない

スマホを取り上げるだけでは、読む力や考える力が自動的につくわけではありません。

 

スマホの時間を減らして生まれた時間を、

  • 本を読む
  • 問題を考える
  • 家族で話す
  • 自分の考えを書く
  • 間違い直しをする

ことに使って初めて、変化につながります。

 

伏見区醍醐の個別指導塾STEP ONEでは、答えを出すだけでなく、問題文を丁寧に読み、考え方や理由を確認する指導を大切にしています。

次回は、このシリーズのまとめとして、全国学力調査の結果から考える、家庭と塾で育てたい力について、具体的にお伝えします。

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